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zoom RSS 市川崑の金田一耕助

<<   作成日時 : 2006/08/14 09:28   >>

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市川崑は、今まで6作の金田一耕助を映画化している。

うち、もっとも新しい1本は、「八つ墓村」で、主演は豊川悦司。
しかし、今、7作目にあたる「犬神家の一族」のリメイクで再び石坂浩二を使う。やはり石坂は絶対的なキャストなのであろう(もう年だが・・・)。

過去の5作品。「犬神」から「病院坂」までは全て、金田一は石坂浩二。年齢的にも原作に近く、横溝正史をして、原作にもっともイメージが近いといわしめた。ただ一つハンサムすぎることを除いて。

しかし、その市川の金田一は原作の金田一耕助とはけっこう違う。原作は警察界では名探偵として有名な存在で、“金田一先生”とよばれている。そして金田一がもっとずうずしく面があり、酒も飲むし、煙草もすう。つまり映画よりも、そのダーティーな部分が原作ではみられる。東では警視庁の等々力警部、西では岡山県警の磯川警部と友人でもある。
映画はおどろおどろしい田舎での連続殺人の原作を好み、映像化されているが、私は東京でひなびた探偵事務所を開いて、事件を解く短編が非常に好きである。
私は特に「悪魔の降誕祭」が好きである。

脱線したが、その市川金田一、私はハードボイルドだと思う。
彼は、「病院坂」で草刈正雄のせりふにあるが、「金田一さんは犯人に同情的なんですね・・・」 
金田一耕助は悲しそうな顔をして、何も答えない・・・

彼に立ちはだかる事件のが奥深いところに動機や事件の背景があるため、彼は犯人に同情し、わざと最後は旅立たせてしまう。

「犬神」しかり、「手毬唄」しかり、「獄門島」「病院坂」・・・
「女王蜂」は突発だったのだろうが、神尾秀子のむくわれぬ愛に同情し、真相を表沙汰にはしない。

私は一般的な意味合いとは異なるのだろうが、ハードボイルドを彼に感じる。つまり優しさである。

画像


追記;この記事を書いたのちに「悪魔の降誕祭」を読み返して、金田一耕助、独特のヒューマニズム、私が感じるところのハードボイルドは原作にあると気づいた(読んだのが20年も前で詳細をわすれていたのである)。
原作を愛し、深く理解している市川監督はそのキャラクターを原作とはおおきく変えつつも、そのヒューマニズムは当然のことながら残してたのである。









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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
トラックバックありがとうございますm(_ _)m
めとろんです。
そうですね!金田一耕助のストイックさには、ハードボイルドを思わせるところがありますね。特に「ドロドロ家庭内悲劇」という点といい、「透明な観察者」として事件にかかわるスタンスといい、ロス・マクドナルドのリュー・アーチャーを連想したりしますね!
まあ、市川版「八つ墓村」には、論理も推理もへったくれもない展開(噛まれた薬指だけが決め手!)に、「これはハードボイルドなのだ!」と悪い意味で自分を納得させましたが…(^_^;)
めとろん
2006/10/10 16:25
コメントありがとうございます。
そう、私はどうしてもハードボイルドを金田一に感じるんです。
それと「八つ墓村」、なるほど、あれこそハードボイルドを感じて、あきらめるしかないのかもしれませんね。
イエローストーン
2006/10/10 21:16
こんにちは. ゴーシュです.
様々な考察,少しずつ拝見しております.(笑)
今回,15夜にて,また市川版金田一のことを
書きまして,小生の中でも反芻していたところ,
こちらの記事に出会い,またいろいろなことを
考えさせられました.
小生は,大のヘミングウェイのファンでして,
その視点から行くと,ハードボイルドの定義が,
イエローストーンさんの中でも揺れているのを
感じます. でも総じて,常に温かい眼差しで
金田一作品を見続けている,誠実さに溢れた
様々な記事を目にし,「まだまだだな」と
自らを律する次第です.(笑)
お手隙の折でも,お茶うけにお立寄りくださいませ.
それではまたいずれ.
ゴーシュ
URL
2007/07/24 17:44
ゴーシュさん、コメントありがとうございます。

そうハードボイルドの定義となると一般的な意味でと、この市川金田一での意味では私の中でも別ものとなっている感があり、確かに揺れていると思います。ただ、私は最初に犬神を鑑賞した時に旋律がはしったんです。そして、他の作品での動作や表情でも感じるんですが、「病院坂」の記事にもある草刈とのやりとりで確信したんです。定義という部分では一般的な意味で曖昧になりますが、これは彼の中で、苦悩がありながらも、彼なりの優しさからの判断。私はそこに正にハードボイルドを強く感じるんですよね。
イエローストーン
2007/07/24 18:21

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