取手物語〜取手より愛をこめて

アクセスカウンタ

zoom RSS 市川崑の金田一耕助  「獄門島」、雨宮の存在・・・

<<   作成日時 : 2006/10/20 22:44   >>

驚いた ブログ気持玉 3 / トラックバック 1 / コメント 2

市川+石坂コンビの金田一シリーズで最大の疑問がある。

一番影響してくるのは「獄門島」。
原作では、復員船の中で鬼頭千万太から三人の妹を守ってくれとたのまれるのは金田一耕助本人。
しかし、市川監督は、わざわざ雨宮という人物を創作し、間に介した。
つまり、金田一耕助が戦争にいっていない設定になっている。
何故だろう・・・
私はその真意が未だにわからないでいた。

前にもの述べたが、市川崑の金田一耕助は原作とは違う部分がある(http://toridestory.at.webry.info/200608/article_17.html)。

横溝正史はハンサム過ぎることをのぞけば原作に近いと言った。
原作では金田一は警察界では有名で、警視庁の等々力警部、岡山県警の磯川警部と友人である。そして、二人とも金田一先生と呼んでいる。他の依頼人などからもそう呼ばれることが多い。また、酒も飲むし、煙草も吸う。
性格に関しても原作のがもっと図々しい面があり、くせのある人物である。

石坂金田一はその原作に比べると、より素朴でおとなしい印象をうける。煙草も吸わない。
私は市川監督が石坂金田一へのイメージを大事にする為に、そして私が一番つよく抱いているイメージでもあり、市川監督も原作から十分把握している、金田一=風来坊のイメージを大切にしていることから、戦争へはいっていない設定にしたのかと想像していた。が、確信はなく、前述通り真意の程は不明であった。

しかし先日、私などよりも探偵ものに探求が深く、するどい考察をする「めとろん」さんの『思いつき「犬神家の一族」考(http://blogs.dion.ne.jp/metrofarce7/archives/4348423.html#more
』を読んだ。


>また、敗戦直後の、原作の時代そのままでやることに関してー。
市川監督「それと、やはり戦争が犬神家の運命をいろいろ変貌させていった、ということを、ドラマの背景に置いているわけです。戦争はいけない、戦争はやめろということは、堅苦しい言い方ではないけれど、何べん言っても差しつかえないことですからね。」

⇒「ビルマの竪琴」「野火」等の反戦映画を監督した市川崑監督ならではの視点。監督にとって、「犬神家の一族」は”反戦映画”の変化球であったことがわかります。映画の”豊潤さ”とは、このような多角的なテーマの混在によって、そのせめぎ合いの中から生まれるのでしょう。


私は映画の趣味がかなり偏っていて、アクション、ミステリー、サスペンスものの鑑賞がほとんどある。その為、市川作品も金田一と「天河・・・」以外はみていなかった。
その為、市川監督の反戦への思いなど、知るよしもなかったのである。

この反戦映画の変化球の「犬神」をシリーズ1作目にし、キャラを確定したため、シリーズを通してその設定を守ったのか。

また、「めとろん」さんはコメントで
>"反戦映画"という側面も勿論あると思いますし、市川監督がもつ"金田一耕助像"="天使"というコンセプトからすれば、彼から極力、その生い立ちや生活臭を排除しようとなさったのでは、と思えます。

なるほどと思った。
繰り返しになるが、私のつよいイメージ風来坊=金田一からも、その生い立ちや生活臭は邪魔になる気がする。

依然、真意の程は私には不明だが、この「めとろん」さんの記事&コメントを読んで、少し霧がはれたような思いがした。

画像


画像









テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
驚いた
面白い
ガッツ(がんばれ!)

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
市川崑の金田一耕助シリーズ「犬神家の一族、悪魔の手毬唄、獄門島、女王蜂、病院坂の首縊りの家」
●犬神家の一族 ★★★★ 【NHKBS】巨匠・市川崑の金田一耕助シリーズ1作目。出演は石坂浩二、島田楊子、高峰三枝子、草笛光子、あおい輝彦、三國連太郎など豪華。公開当時、子供の頃に観た時はとても恐かったのだが、今見ると全然恐くないし、佐清の逆立ち屍体は何度観ても爆笑。でもオープニングの独特のデザインのキャストロールから、ラストまで目が放せない展開と、昭和初期のドロドロした土着文化が伝わる映像美はさすがで、何度観てもイイ。この作品、十分名作なのに巨匠は近頃同じ脚本でリメイク版を作っているが未見。... ...続きを見る
ぶーすかヘッドルーム・ブログ版
2007/05/10 10:34

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
トラックバック有難う御座いました。

記事を拝見させて戴き、先程の考えがやはり正しかったのかという思いを強くしております。市川監督の戦争に対する思い(反戦意識)の強さは存じ上げておりましたが、「金田一耕助像=天使」というコンセプトからすると、彼から生活臭だけでは無く、市川監督が最も忌む所で在ろう”戦争の影”を取り除きたかったというのは必然的な事だったのでしょうね。非常に参考になりました。有難う御座います。
giants-55
URL
2007/05/06 15:13
<市川監督がもつ"金田一耕助像"="天使"
生活臭のない金田一耕助像に、私も同じように感じました。視点が神のよう上から見ている感じがします。
原作を呼んだ事がないのですが、映画と原作の金田一耕助にはそんなに違ったところがあったんですね。御指摘の通り市川監督の金田一シリーズには「反戦」の意が強く感じます。金田一には戦争でも人殺しはして欲しくなかったんでしょうね…。
二重三重になってしまいますが、こちらにもTBさせて下さい。
ぶーすか
URL
2007/05/10 10:33

厳選記事

市川崑の金田一耕助  「獄門島」、雨宮の存在・・・ 取手物語〜取手より愛をこめて/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる