取手物語〜取手より愛をこめて

アクセスカウンタ

zoom RSS 市川崑の金田一耕助  登場人物の素朴さ・・・ 2

<<   作成日時 : 2007/01/12 00:03   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 4

私は「犬神家の一族」の原作を25年位前に読んだきりでその詳細はもう忘れています。


その原作を忘れている私にとって、の原作について、いつもお邪魔するブタネコさんの「●石坂:金田一と市川版:横溝映画 考」(http://buta-neko.com/blog/archives/2007/01/post_1000.html)の中で、私は大変興味深い事実と出会いました。

>原作における珠世は少なくとも中盤過ぎまでは「重要参考人」であり、ともすれば終盤まで けっして「犯人では無い」と判断できる状況では無い。
つまり、「疑わしい女」状態だという事で それが更なる謎を呼んでいるのだが、「市川・石坂版」における描写では 珠世は幸薄げな儚い美女 プラス ちょいと健気な女…みたいな描写である。

この部分に私は興味をひかれました。

以前、私は「」市川崑の金田一耕助  登場人物の素朴さ・・・」(http://toridestory.at.webry.info/200611/article_25.html)という記事を書きました。

そこに通ずるものを感じました。ここでもあったか!と。

その詳細は当然違うものの、市川版ではよく、女性の原作にある、つよい華の部分・毒の部分を表現せず、おとなしい、清純な、素朴なイメージのキャラクター、役者を使います。

前の記事に関してはその内容の通りなのですが、この「犬神」についてはどうか。
全体作風を考慮してか。

ただ、今回の場合は前とはその意味あいが違います。が当然、シャクのことは現実問題として存在します。
私は次のことを感じます。
「犬神」の核は佐兵衛翁のその狂気に彩られた至上の愛と私は思います。佐兵衛翁がその生涯で最も愛した唯一の女性、野々宮晴世。そこには大変複雑な関係と思いが絡み、佐兵衛翁は悩み、苦しみます。やがてその鬱積した思いがあらゆる欲へと転じ、怨念に転じます。
また後世でその愛の深さは別に、自分の意志で感情をみせた青沼菊乃という女性が存在してきます。
しかし、佐兵衛翁の愛の深さはあきらかです。
その意味でやはり生涯で愛した女性は一人であったと思います。そしてその孫が珠世で、佐兵衛翁は珠世に犬神を託そうと考えます。自分の怨念の呪縛にとらわれていない、珠世に。市川監督は、その核を明確に表現したかったのではないでしょうか。その限られたシャクの中で。

原作にあるような珠世が疑わしい人物にせず、一途に佐清を思う、清純な芯のつよい女性にした。つまり愛を重ねたのです。佐兵衛翁の晴世への愛と、珠世の佐清を思う深い愛を。

謎がひとつなくなることでミステリー的には弱くなるかもしれないが、その表現したい核を、限られたシャクの中で、鮮明に描きたかった為に。
いや、ミステリー的に弱くなっているのでしょうか。決して弱くはなっていない、この点で佐兵衛翁の愛をつよくすることで、その転じた怨念の深さがより強く表現され、それがあの遺言状の深い意味へとつながるのです。
私はそのように感じます。

やはり原作通りに描かないことで、限られたシャクの中で、映画としての核、伝えたい部分をより強く表現したのではないかと思います。

画像


画像


画像



最後にこの場合、素朴とはニュアンスが違うかもしれませんが、あえてこのタイトルでUPさせて頂きます。






テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
はじめまして!
まさに今、悪魔の手毬歌を見ていました。
私も石坂浩二の金田一が大好きなんです!
たまに見るとなんだか、心がホッとするんです。
子供のときホントに怖くて「どうしよう〜」とおもいながら
見ていたのを思い出します。

私は婚約者のお父様が現在、アイルランドにおられて
年末から年始にかけてアイルランドに行ってました。
そこで、ギネスです!!
あれは、ビールではなく別の飲み物ですね。
日本ではなかなか、本物のドラフトギネスにお目にかかれないと
聞いていますが、写真を見て私もまた、ギネスが飲みたくなってきました!
たまたま、開いたブログで二つも大好きなものがあって
ちょっと、うれしくてコメント致しました
失礼致しました。。。
あちゃさ
2007/02/13 23:04
あちゃささん、コメントありがとうございます!
石坂金田一、いいですよね。
>たまに見るとなんだか、心がホッとするんです。
とてもわかる気がします。私ももう何度もみていて、たまに無性にみたくなるのです。

それと、ギネス!
いや〜うれしいですね。
>あれは、ビールではなく別の飲み物ですね。
まさにおっしゃる通り!こっちもとても大好きなんです。
こちらも無性に飲みたくなる。
ほんとに嬉しいコメントありがとうございました!
イエローストーン
2007/02/14 00:25
こんばんは
堪らず書き込みしてしまいます

ボクは石坂金田一の大ファンです
市川監督の5作は もう台詞を覚えてしまうほど
何度も 何度も 観ました

もちろん新作犬神家も公開初日に六本木シネマへ駆け付け
監督と出演者の方々の舞台挨拶もしっかり観てきました

上映中は もう 泣きっぱなしでした

等々力署長役の加藤武さんが
「これはリメイクでなくニューメイク」
とコメントされていましたが 全くその通り!

市川監督にお願い!
「悪魔の手毬唄」もニューメイクお願いします!

5作の中でも最高に好きな手毬唄がニューメイクされたら…
リカ、歌名雄、千恵、磯川警部…新キャストを考えるだけで
夜も眠れません(笑)
こんな期待を抱いているのはボクだけでしょうか?

舞台挨拶の時 客席から市川監督に直訴できなかった自分に
激しく後悔しながら…スミマセン
堪らず書き込みしてしまいました!
@しゅう
2007/02/19 00:07
@しゅうさん、コメントありがとうございます。
ご返事が大変遅れ申し訳ありません。

市川+石坂版はほんといいですよね。私も何度もみています。
ほんとに大好きな作品、シリーズです。お気持ちわかります。
私も劇場でリメイクをみて、複雑な思いながら、感動し、翌日は一日中あのテーマ曲が頭の中で響いていました。

ただ、リメイクどうでしょう・・・。私はオリジナルが大好きなだけに、嬉しいながら、ちょっと複雑なおもいなんですよね。
では。
イエローストーン
2007/04/12 16:27

厳選記事

市川崑の金田一耕助  登場人物の素朴さ・・・ 2 取手物語〜取手より愛をこめて/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる