「八つ墓村」 (TVドラマ フジ 稲垣版)

今、稲垣版の「八つ墓村」を見直した。

正確には、はじめてみたといっていい。
つまり、放送時、録画していてきちんとみてはいなかった。ただ、たまたま目にしたシーンが村人が暴動を起こし、辰弥を殺そうと捜しているシーン。ここで村人全員が頭に懐中電灯をさしていた。
これが原作どおりかは忘れてしまって不明でなる(当然そんなわけはないと思うが)。しかし、私は勝手にだが、その全員の頭の懐中電灯をみて興ざめしてしまった。メチャクチャだと思ってしまった。これはやりすぎだろうと。
そして、録画も今日までみなかったのである。


きちんと見直した感想は、けっこういい出来である。
忘れてしまってこういうのもいい加減だが、おぼろげながら覚えている中ではけっこう原作に忠実なのではないかな・・・。

話の筋も完璧にではないが辰也をけっこう描いているし。この辰也と金田一のこの作品における登場人物としての立場という点では、その風貌は別に松竹版が一番原作に近いと感じる。つまり主役は辰弥なのである。そして金田一が事件の闇を解明するのだが、出突っ張りではなく、フラリと村にきてはそのたびに事件の闇がはれていく展開だったように記憶している。そしてそれがとても私はすきなのである。

脱線したが、稲垣金田一にはやはり物足りなさを感じるものの、その設定、画も、まぁ若干くどいというか、クサイ面も感じるが、まあまあよい。

あと他の役者陣、美也子の若村や、多治見要蔵の吹越満、その他にも小梅・小竹、姉の春代などもけっこういい。

そして、結局は原作がすごいということになるのだが、話の筋はもちろん、津山30人事件を絡めいる点、落ち武者のたたり、登場人物、クジ殺人、犯人の動機、そしてその動機が崩壊してしまう点など、おもしろく、あらためて横溝正史の凄さを感じる。

その点、動機や動機の崩壊などをきちんと描いている点は非常にいいですね。
これは私なんかより横溝正史の原作を深く理解し、読み込まれているブタネコさん(http://buta-neko.com/blog/archives/2006/01/post_624.html)もご自身のブログの記事で書いておられます。

非常に恐ろしい話ですが、非常に切なく悲しい、深い愛がありますね、犯人の。そして、辰也も母の深い愛にすくわれ、その母と真の父の愛にすくわれる。そして犯人の動機が崩壊してしまう。
さらにはその真の父が昔の落ち武者殺しの時・・・・・。
そしてさらには春代の愛も感じます。それゆえ犯人はその壮絶な最期とその前におきた身体への非情な状況、大量殺人犯には当然とも甘いともいえますが、この犯人には非常に、死ぬよりもつらい苦しみ・・・。そして金田一により明かされるその愛した人の心情・・・。
最後に犯人も入れて八つ墓村の村人が88人死んだ点・・・。
ん~っ、再度言うが、横溝作品は深いというか、凄い。
そして、原作を忘れている私がこれらを感じとるということは、やはりこの作品がいいということに・・・。

やはり横溝作品の映像化にはシャクの関係で端折るにしても、変更するにしても、どれだけ原作を理解しているかが、重要ですね。

それをあらためて痛感しました。

松竹よりは当然だが、つまり松竹の金田一の事件へのスタンス、辰弥を主役にしている点は非常にいいが、やはり金田一の風貌が・・・。市川版もトヨエツなので他の市川版のように深く鑑賞していないので、断言はできませんが、ひょとしてこの「八つ墓村」、ストーリー的には一番いいかな。
あっ、古谷版などの他のTVドラマをわすれてました。

一番ではないかしれないが・・・、いや、TVドラマ、本編もふくめてかなりイイ出来ではないでしょか。

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八つ墓村



この稲垣版にも関係する「八つ墓村」の記事は下の記事につづきます。

「八つ墓村」 本筋と側面 鶴子の深き愛~辰弥、その名の由来
  (http://toridestory.at.webry.info/200704/article_10.html


「八つ墓村」 本筋と側面 ~竜のあぎとに秘められた愛・・・、辰弥出生の真相・・・。
  (http://toridestory.at.webry.info/200704/article_12.html


「八つ墓村」 本筋と側面  それを今一度、考える・・・。
  (http://toridestory.at.webry.info/200706/article_4.html








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    Excerpt: 3人目のじっちゃん(?)稲垣吾郎(*^_^*) ちょっと異色な金田一でした。 清潔感が漂ってるし、 中盤の黄金バットばりなマント後姿はなんじゃ? 全体的には、正直ドラマだけあって、作りがちゃちい。.. Weblog: まるっと映画話 racked: 2007-01-09 14:33