「ブレイブ ワン」  (追記)

恐怖心から銃を手にした彼女。

その彼女は自衛の為に人を殺した。
それが、彼女の何かを変えた。
彼女の心に火をつけた。
正義という名をかりた制裁。復讐。

2度目の殺人、彼女の手は震えなかった。それは正義故に・・・・。

悪を退治する中で、自身の葛藤とたたかう彼女。

なぜ私は引き金をひいてしまったのか・・・・。
正義?
それはやはり紙一重・・・。

だが、やはり彼女は復讐を実行する・・・。




法で裁けない悪。
その葛藤に苦しむ刑事を重ねる展開はいいと思います。

ただ、描写的には、銃を撃つときの画、カット割りなどがあまりよくない、というか私の好みではない。

襲われた彼女とその恋人。
病院に搬送され治療をうける画と二人のベッドの描写を重ねる画は好きではない。
個人的には違和感を、いや吐き気さえ感じてしまう。

鑑賞前の勝手な思いこみで、事件直後から復讐に燃える彼女を描いていくのかと想像していたのだが、全く違いました。
被害者の心理、その目線で、決して深いとは言い切れませんがその目線で描いている点はいいと思う。
そして結局は、事件からの、悲劇からの立ち直りの話です。
その立ち直る為の行動の、選択の問題。

勇気ある者、殺人、復讐はけっして勇気ではない、それは立ち直る勇気・・・・。


彼女をとめようとする刑事、マーサー。
彼が彼女にいう。

「デイビット(殺された彼氏)はどう思う・・・」

「何を」

「恨みをもった女さ」(連続殺人の犯人)

「さあ、

  死人は語らないわ・・・」





絶対に主役本意で鑑賞する私、法的にどうこうではなく、彼女の選択は当然だと感じる。
ただ、最後がいただけない。

アメリカ映画、というか、日本人向きでは、いや、私向きではない展開。

私は最後は彼女は彼の元へいくのかとおもっていたのだが・・・・。

立ち直りの話だからそれはないだろうって?
いや、悲劇からの立ち直りは復讐でできたんです。
そしてその復讐の、立ち直りの手段として選択した自身の行動のけじめとしての・・・。

その覚悟があったからこそ、途中で制裁を、刑事の真の願いをかなえてやったのかと思っていたのですが・・・・。

やはり何らかの償いを自身でしないと、やはり同じ凶悪犯に・・・・・・・。




刑事もその彼女の旅立ちを見逃すのならいいのだが、あの最後はいただけない。
正義という名の犯罪。

だがそれは結局、復讐。
当然、正義の復讐なのだが。

何が真の悪なのか、それを考えた場合に彼女は正しい。
ただクズを普通の市民が処刑しだしては、個人的には、心情的には大賛成な面はあるのだが(あくまでも思いですよ。)、それでは世の中がなりたたない。
法治国家が崩壊してしまう。まあ、映画の話なんだけどね・・・。

復讐を遂げさせる点は非常によいが、その後が個人的には大変不満な展開であり、非常に残念であった・・・。



だが、彼女の人間的な心の動き、その描写はまあよかったと思う。


それまでなんでも無かったことが、場所が、そして人間が、全てが怖く感じる。
自身が被害者でなることで、初めて・・・・。

その痛みは、心の痛みは、決して誰にもわからない・・・・。
そして失ったものは二度と帰らない・・・・。

最後は自分で衛るしかない。自分自身しか。

人は過去を決して消し去ることはできない、共に生きるしかない。
されば、復讐も、一線をこえることも一つの選択肢・・・・・。

決めるのは自分自身・・・・。

そして、けじめをつけるのも自分自身・・・・・。



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